32年間納屋で保管されていたという額を修理させて頂きました。
水分を与え汚れを出します。
肌裏紙も汚れているため除去するだけでもかなり綺麗な印象になります。
肌裏紙を除去することで作品にかなりの欠損部分があることが分かりました。
持ち主の先代の方が以前に修理に出されたものかと推測します。
旧裏打ち紙並びに補填に使用されていた紙も除去しました。
補填用の紙を吟味し新たに裏打ちをします。
肌裏に使用する紙は薄茶色に染色したものを使用し風合いを残します。
作品の周り一周に金箔を貼りました。
時代の経った古い金箔を使用することで作品とも良い感じで調和しています。
仏壇の上に取り付けさせて頂きました。
お客様にも「30年気になっていたものをようやく修理できてスッキリした」と満足しておられるご様子でした。
喜んで頂けて嬉しい限りです。
ご自宅で直した方が良いか迷っているものなどございましたら何なりとご相談頂けたらと思います。
旧裏打ち紙の除去
旧裏打ち紙除去後、欠損部分が現れた
欠損部分を補填し新たに裏打ちを行った。
お客様宅へ納品並びに取り付け。